パロディ
 
パロディーに関しては国によってその許容する内容が異なる。フランスでは著作権法に「パロディー条項」を設けており、「パロディーは著作権侵害でない。」と明文規定されている。これらのことから、パロディーに関する表現が多種多様である。それによりパロディーの対象がイスラム教やムハンマドに及ぶ場合があり、「イスラム教を冒涜した。」として、イスラム教系のテロリスト(イスラム教はテロリズムでは無いし、イスラム教徒がテロリストでは無い。)からの攻撃対象にされた事がある。

日本では、「廃墟写真事件」と呼ばれる裁判(2009年1月~2012年2月)で、写真の著作権は大幅に制限されている。被写体が同一であっても、写真の本質の特徴である撮影時期や色合いや構図などが必ずしも同一で無い以上、著作権や知的財産権を侵さないとした判例である。平たく述べれば同様な写真だとしても撮影し直していれば何ら問題が無いことを示している。

「パロディー事件」(1967年~1971年)では、 写真家の白川義員の写真を、フォトモンタージュ(コラージュ写真と同義)の画材として取り扱ったデザイナーのマッド・アマノとの間で、写真の著作権等について争われた。この判決では、「パロディーが問題なのではなく写真の著作権(撮影者没後50年間)侵害が問題」とされている。

しかし一方で「昭和天皇コラージュ訴訟事件」(1998年12月~2000年10月)では、「表現の自由」による「肖像権侵害を無条件に認める考え」は、日本では少ないことを示している。アメリカでは「コラージュは引用」(2002年連邦最高裁判例)とされており、「肖像権」よりも「表現の自由」が明確に優先している。

このように三つの判例から言えることは、日本においては「パロディー」は否定されないが、その材料の使用に関してかなりの制約があるものと理解した方が良い。
パロディーとその材料
 

 
具体的事例として「宇宙戦艦ヤマト」を取り上げる。まずは「YouTube オマージュとしてのコンテンツ(宇宙戦艦ヤマト)」を閲覧して、「宇宙戦艦ヤマト」と「佐々木功」と「ささきいさじ」についてのオリジナル性を理解してもらいたい。
 

 
「情報プレゼンター とくダネ!」(じょうほうプレゼンター とくダネ : フジテレビ系列で平日に生放送されている朝のワイドショー)で、2004年9月に「ニート特集」で以下の内容が放送された。その際に「働いたら負けかなと思う」とインタビューに答えた青年(これ以後インターネットの中で彼は神格化される。)をモチーフにしたコンテンツが多く誕生した。

だがこのテレビの報道番組を抜粋転載していた YouTube コンテンツは削除されてしまった。これは著作権の問題と言うよりも、人権を配慮しての処置だと思われる。しかしながら、この強力な動画が無ければ、以後のパロディーに関する説明が通じなくなるので、アルピナ株式会社のサーバーから、限定公開の形で配信することにした。閲覧許可の出ている方は、次のページで閲覧されたし。
 

 
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